麹と糠が繋ぐ安心生活<br>〜フェーズフリー視点で選ぶ<br>食材・道具と保存術〜

麹と糠が繋ぐ安心生活
〜フェーズフリー視点で選ぶ
食材・道具と保存術〜

9月1日は防災の日。
日常から非常時まで、発酵食品と多機能道具で備える安心生活。
麹と糠を取り入れ、災害時にも活躍する食材と道具をご紹介します。

日常の中で感じた
米麹甘酒や麹調味料とぬか漬けの
長期保存と安心感

日常生活で何気なく行っていることが、実は非常時においても大きな助けとなることがあります。

私は、当店が多くの発酵食品を扱っていることもあり、食事に取り入れた生活を送る中で、自然と「フェーズフリー」の考え方に辿り着きました。

「フェーズフリー」とは、平時と非常時を区別せずに備えるという考え方。
普段から愛用している麹や糠を使った発酵食品が、もしもの時に備えとなるという安心感は、想像以上に心強いものだと思います。

特に、震災の時にも話題になっている、災害時に役立つ米麹甘酒や麹調味料・ぬか漬けは、私にとって欠かせない存在となりました。

実際に災害が起きた際、冷蔵庫や電気に頼らずとも、これらの発酵食品が安全に使えることを実感した出来事もありました。


災害の実体験

数年前、大型の台風が直撃した災害で、マンションということもあり停電が起きてしまいました。

その時、冷蔵庫の中の生鮮食品が全部ダメになってしまうな…。と悲しくなりましたが、その中で常に冷蔵庫で保存していた麹調味料と糠漬けが気になりました。

特に心配だったのが、日頃から手入れしていた糠漬けです。
糠床がしっかり発酵していれば、冷蔵保存がなくても問題なく保存できるとは知っていましたが、実際に停電など、冷蔵できない時に試すのは初めてでした。

糠床を開けてみると、見た目も匂いも変わりなく、むしろ発酵が進んでいる良い香りがしました。
漬けた野菜も、シャキシャキとした食感と豊かな風味を保っていて、「これならまだまだ食べられる!」と旦那さんとも一緒に確認して、大変安心できました。

糠床の健康状態を見極めるには、腐敗臭や異常なカビがないかを確認することが重要ですよね。
幸いにも、日頃から手入れをしていたおかげで、糠床は問題なく、このような災害時でも安心して使えることを改めて実感しました。

また、麹調味料も同様に、とても活躍してくれました。

特に、塩麹や醤油麹は、発酵が進むことで風味が豊かになるため、腐敗の兆候が見られない限り、保存が効くと思います。

停電中でも、これらの麹調味料を使って調理することで、栄養価の高い食事を取ることができました。
目安として、異常な臭いや色の変化がないか、また、味に違和感がないかを確認しながら使用することで、安全に食事を楽しむことができると思います。

同時に、常に保存していた米麹甘酒のストックを見た時、すぐに安心感が広がりました。

開封していなければ、冷蔵保存がなくても問題なく保存できる甘酒は、まさに非常時の救世主です。
元々旦那さんや母親は常温で飲んでいることもあり、冷えた飲み物が飲めない状況でも、米麹甘酒のほのかな甘さと栄養価が体に染み渡って、元気を取り戻せました。


 

この経験を通して、麹主体の甘酒・麹調味料や糠漬けは、日常生活の中でもしっかりとした保存食として機能することを実感しました。

普段から使い慣れている発酵食品が、非常時にも役立つというのは、大変心強いものです。
特に、腐敗していないかどうかを確認しやすいという点で、災害時にも安心して使える保存食として、これからも積極的に取り入れていきたいと思いました。

皆さんにも、麹製品やぬか床を活用してもらえるよう、おすすめの理由を紹介していきます。


電気がない場合でも活用できる保存食

日常生活の中で、保存食を準備しておくことは、実際のところそれほど難しいことではありません。

もともと私が発酵食品を取り入れる生活を始めたのは、単なる保存目的ではなく、日常の食事をより健康的に、そしておいしくするためでした。

ところが、そんな日常の食習慣が、非常時においても大きな助けとなることを実感する場面がありました。
例えば、先程お伝えした台風による停電。この時、家の冷蔵庫の中身がどうなるか不安に思いましたが、驚いたことに、ぬか漬けだけでなく、冷凍保存していた麹漬け込み肉、そして麹調味料が本当に頼りになりました。

これらを持っていると、電気がなくても長持ちする上に、栄養価も高いので、非常時にこそ真価を発揮する食材だと思います。

““防災””

①日常に取り入れる麹調味料

私も旦那さんも、普段から化学調味料をほぼ使わずに、素材を活かせる塩麹や醤油麹を使った料理の美味しさがとても大好きで、これらを常備しています。
特に、塩麹で下味をつけた鶏肉や魚は、冷蔵庫が使えない状況でもしばらく保存が効きましたし、そのまま焼いて食べるだけで満足感のある一品になります。

災害時、ガスコンロだけで調理を行うこともありましたが、麹の風味が料理に深みを与えてくれるので、質素な食材でも美味しく食べられました。
また、麹調味料自体が長期間保存可能なので、もしもの非常時には、そのままでも十分に使えると感じました。

保存食と調味料の両方の役割を果たしてくれる、これらの発酵食品は、常備しておくと非常に心強い存在です!

②糠漬けと保存術

糠漬けも我が家の保存食の一つです。
普段から糠床を手入れしているおかげで、停電中でも新鮮な野菜を食べられるのは本当にありがたいことでした。

糠漬けは、電気を使わずに野菜を保存できるだけでなく、そのまま食べるだけで栄養補給もできる優れた保存食です。

特に非常時に新鮮な野菜が手に入りにくくなる中、糠床さえあれば手軽に漬けることができるので、食卓に彩りを加えられる点も魅力です。
糠床の手入れは多少の手間がかかりますが、普段から続けていれば、いざという時に非常に役立ちます。

③発酵漬け込み肉の利便性

発酵漬け込み肉も、我が家の非常時に頼りになる保存食の一つです。
発酵調味料を使って肉を漬け込んでおくことで、保存期間が延び、災害時にはそのまま焼いて食べるだけで済みます。
味噌や醤油麹、塩麹を使った漬け込み肉は、冷蔵庫が使えない状況でも風味を保ちつつ、柔らかく仕上がるので、非常時でもおいしいと感じられる食事を摂ることができると思います。

 

④鰹節や昆布の乾物類
さらに、乾物類も忘れてはならない存在です。 鰹節や昆布などの乾物は、軽くて保存がきくため、災害時には水で戻してお出汁を作り、食事を豊かにすることができます。
実際に、停電時にはこの乾物のお出汁があったおかげで、温かい汁物を楽しめたことに感謝しました。
鰹節と昆布があれば、おにぎりや雑炊もより美味しく食べられます。

 

⑤梅干しや味噌
梅干しや味噌も、我が家で常備している保存食です。梅干しは、そのまま食べるだけでなく、疲労回復や食欲増進の効果も期待できるため、災害時の疲れた体にはぴったりです。
味噌は、お湯さえあれば即席味噌汁が作れるので、栄養補給に非常に便利です。
これらの保存食も、普段の食生活に取り入れつつ、非常時にも役立つ食材だと思います。


フェーズフリー視点でおすすめの道具と保存容器

発酵食品を作るための道具や保存容器も、フェーズフリーの観点から選ぶことで、非常時に役立つものとなります。
私が日常的に使っている道具や容器についてご紹介します。

““防災””

①多機能な調理道具
キャンプ用品ではなく、普段の家庭料理でも活躍する道具として、土鍋は非常に優れた選択肢です。
土鍋は炊飯から煮物まで幅広く活用でき、災害時には火を使って調理が可能なため、ガスや電気が使えない時でも食事を作ることができます。
我が家でも、普段から土鍋で炊いたご飯を楽しんでおり、非常時にもこの土鍋が活躍することを期待しています。

““防災””

②保存容器選び
保存容器も、フェーズフリー視点で選ぶことが重要です。
私が普段使っているガラス製やステンレス製の保存容器は、密閉性が高く、食品の保存に適しています。
特に、発酵食品の保存には欠かせないもので、災害時にもそのまま使えるため、普段からこれらの容器で食材を管理しています。
食品が長持ちするため、日常でも非常時でも、安心して使える保存容器は必須です。

““防災””

③糠漬け用容器
糠を使った漬物作りに便利な容器です。
杉などの調湿できるものなどが特におすすめです。
衛生的に糠が均等に行き渡り、発酵が促進されます。

““防災””

④竹製のまな板
竹製のまな板は耐久性が高く、軽量で扱いやすいです。
災害時の非常時でも、簡単に食材を切ることができます。
私たちも停電時に使っており、意外に滑らず、調理がスムーズに行えました。

““防災””

⑤木製のスプーン・お玉
木製のスプーンやお玉は、鍋やフライパンを傷めることなく、しっかりと混ぜることができます。
ガスが使えないときに、キャンプ用の鍋があったり、調理する際も便利だと思います。木の温かみがあり、長時間使用しても疲れにくいです。

““防災””

⑥天然素材のざる(竹や藤)
竹や藤でできたざるは、軽くて丈夫で、通気性も良いので、野菜や果物を洗った後に使うのに最適です。
災害時に限らず、普段からも便利で、しっかりと水を切れるので重宝しています。

““防災””

⑦米とぎ用のボウル
米とぎ用のステンレスボウルは、米をやさしく研ぐことができます。
災害時にはお水をくんだり米研ぎ以外にも色々活躍しそうです。
スタッキングできるサイズも色々あるのも助かりますね。

““防災””

⑧18-8 ステンレスのフライパン

鉄製のフライパンは、熱伝導が良く、災害時にも頼りにできるのではないでしょうか。
特にカセットコンロなどでの調理にも優れており、食材が早めに均等に焼き上がります。

““防災””

⑨竹製の箸
竹製の箸は、軽くて丈夫で、持ちやすいです。
災害時にも非常に役立ちますし、普段の食事にも最適です。
自然素材のため、手に優しく、長時間使用しても快適です。

発酵食品や保存食を日常生活に取り入れることで、災害時にも困らない準備が自然と整います。

麹や糠を使った発酵食品、乾物、梅干しや味噌など、多種多様な保存食を活用することで、非常時においても健康的で安心できる食事を確保することが可能です。

普段の食生活を楽しみながら、備えを整えるこのアプローチは、心にも体にも余裕を持たせてくれます。

ぬか漬け

オンラインストア取扱商品

  • 山口こうじ店「荏胡麻ぬか床」

    荏胡麻ぬか床は、エゴマ油を絞ったあとの種実をアップサイクルした「ぬか床」。面倒な捨て漬けや熟成発酵も済ませているので、すぐに漬け始めることができます。毎日のかき混ぜも不要で、パッケージをそのまま漬け容器として使うことも可能です。
  • ぬか床用杉箱1kg

    もっと多く漬けたい、もう少し大きいサイズのが欲しいとお客様の声から生まれた、のレンオリジナルのぬか床用の杉箱。高さはなく冷蔵庫保管もしやすいのがおすすめ。
  • 伏高×のレン 枯節の削節(100g)

    近海または南方沖で獲れた、高鮮度、そして、脂肪分のやや多い(コクのあるだしがでる)鰹を原魚に製造された荒節の表面(タール分)を削り、カビを付けて枯らせた鰹荒仕上節を原料としています。荒節の中では仕上節に一番近い製造工程を施した原料です。カビの効果で脂肪分が分解され、よりまろやかでしっかりとした だしがとれます。あらゆる料理のだしに適した削り節です。
  • 伏高×のレン 日高昆布(100g)

    日高沿岸で採れた三石昆布(通称:日高昆布)は繊維質がやわらかく、煮上がりが早いのが特徴です。出汁は甘さ控えめでさっぱりとした風味。出汁をとった後は、昆布巻きや佃煮などのお料理にお使いいただけます。
  • フじイ まさよ 土鍋M 2種

    直火にかけられるので、調理してそのまま食卓に出せるのが耐熱鍋の良いところ。保温性も高く熱が持続するので、すぐに冷めないところもポイントです。またシンプルだけれど目が離せない、置いているだけでもおしゃれなフォルム。上から見ても横から見てもどの角度から見ても可愛いく、手作りならではの釉薬のムラや、垂れがより愛らしく感じる、一点モノの土鍋です。
  • セラーメイト 取手付密封びん 1L

    様々な用途で使える、クリアなガラスの容器。ボトルタイプの取手付き密封びんは、コーヒーや紅茶などの茶葉や、グラノーラなど雑穀の保管、ピクルスなど漬物の保存、ビネガー作りにおすすめのサイズです。
  • セラーメイト 密封ビン 0.5L

    様々な用途で使える、クリアなガラスの容器。作り置きのおかずの保存や漬物の保存に使ったり、コーヒーやジャムなどの嗜好品を入れたり、フルーツと寒天を入れてゼリーを作ったりと様々な用途でお使いいいただけます。

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