土鍋で炊いたご飯の素晴らしさを、皆さまはもう体験済みでしょうか?
お米の一粒一粒がしっかりと立ち、甘みと旨みが凝縮されたご飯は、まさに感動の味わいです。
私も長年土鍋を愛用していますが、その理由はただ一つ。「本当に美味しいから」。
その魅力を、神楽坂の暮らしの道具店の店主がお伝えします。
土鍋ご飯の感動的な美味しさ
土鍋で炊くご飯の何がそんなに違うのか。
15年ほど前になりますが、私が初めて土鍋を自宅用に購入して、ご飯を炊いた時のことを、今でもはっきり覚えています。
旅先の旅館などで朝食にいただく土鍋ご飯は昔から美味しいなぁと思っていましたが、炊飯器で炊いたご飯しか知らなかった私にとって、その違いは驚きでした。
一粒一粒がしっかりとしていて、噛むごとにお米の甘みがじんわりと広がる。
いつもと同じお米なのに、まるで違うお米を食べているような錯覚を覚えました。
土鍋で炊いたご飯の特徴は、その粒立ちと香りとモチモチの水分量、そして何よりお米本体の味の深さです。
お米の表面がしっかりと閉じ込められ、内部に熱がゆっくりと伝わることで、均一に火が通り、ふっくらとした炊き上がりになります。
この過程でお米のデンプンが最適な状態で変化し、甘みが引き出されるのです。
炊飯器で炊いたご飯では感じにくい、お米本来の旨味や香りが、土鍋では最大限に引き出される。
その美味しさを一度味わうともう炊飯器には戻れない。と言われる理由はこれか、と思いました。
土鍋で炊いたご飯は「特別」な食事
土鍋で炊くご飯の魅力は、その美味しさだけではありません。
炊飯のプロセス自体が特別な体験です。土鍋を使うと、火加減の調整や蒸らしの時間など、ひと手間かける必要があります。
その手間があるからこそ、完成したご飯がより一層特別なものに感じられるのです。
私たちは日々の忙しさの中で、時に食べることを「簡単にお腹が満たされればいいや…。」など軽視しがちです。
その中で、土鍋でご飯を炊くという時間は、忙しい日常にあっても一瞬の心の落ち着きと集中をもたらしてくれます。
火加減を見守り、土鍋から立ち上る湯気を感じ、やがて蓋を開けた時に広がるお米の香り。
これらすべての要素が、食事を単なる栄養摂取から、心地よい体験へと変えてくれます。
私自身、土鍋で炊いたご飯を食べることで、食材に対する感謝の気持ちが増し「食べること」の大切さを再認識するようになりました。
お米を作ってくださる農家の方々、その土地によっても美味しさが特徴が違うので、色々な産地のお米を取り寄せたりもしています。
そしてそのお米を丁寧に調理する。
土鍋で炊いたご飯が持つ「特別さ」を日々感じています。
土鍋ご飯の感動を支える3つの要素
【遠赤外線効果】
土鍋の素材である陶器は、熱をゆっくりと伝える特性があります。
そのため、遠赤外線が食材にじっくりと浸透し、内部から火を通します。
この効果により、土鍋で炊いたご飯はふっくらと均一に炊き上がり、外はやわらかく中はもっちりとした理想的な食感が生まれます。
【蒸気のコントロール】
土鍋は炊飯中に発生する蒸気を適度に逃がしつつも、内部に閉じ込める力があります。
これにより、余分な水分が飛び、最適な加減でお米の水分量が調整されます。
炊飯器では味わえない、「おこげ」の風味も、この蒸気のコントロールによって絶妙に生まれます。
香ばしく、カリッとしたおこげは、土鍋ならではの楽しみです。
【余熱による蒸らし】
土鍋のもう一つの大きな魅力は、その保温力です。
ご飯を炊き終えた後も、土鍋が持つ熱は長時間持続し、その間にお米がじっくりと蒸され、さらに美味しさが増します。
この「蒸らし」の時間が、土鍋で炊いたご飯の仕上がりに大きく影響します。
蒸らしによってお米の粒が立ち、ふっくらとした仕上がりになるのです。
ご飯以外の料理でも輝く土鍋
土鍋はご飯を炊くだけの道具ではありません。
その多機能性もまた、私が土鍋を愛用する理由の一つです。
秋冬の季節に特におすすめなのが、土鍋を使った蒸し料理や煮込み料理。
土鍋の優れた保温性と遠赤外線効果を活かすことで、食材の旨味を最大限に引き出すことができます。
たとえば、季節の野菜を使った蒸し料理。ブロッコリー、さつまいも、人参などを土鍋で蒸すと、食材本来の甘みが驚くほど引き立ちます。鍋に少量の水を入れて蓋をするだけで、蒸気でじっくりと加熱されるため、野菜の水分や栄養を逃すことなく美味しく仕上がります。そのため、余分な味付けをする必要がなく、油も化学調味料も全く使わないことから、健康的な食生活を送れるのもオススメのポイントです。
また、スープや煮物も土鍋ならではの深い味わいを楽しめます。
特に根菜を使った煮込み料理は、土鍋で作ると驚くほど柔らかくなり、甘みが増します。
さらに、土鍋はそのまま食卓に出せるため、料理を温かいまま楽しめるのも大きな魅力です。
土鍋ご飯をもっと手軽に
「土鍋でご飯を炊くのは難しそう」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実はコツを掴めばとても簡単。
まず、お米を洗って浸水させ、あとは火加減を調整するだけ。
最初は強火で加熱し、沸騰したら弱火にしてコトコトと煮込む。
その後は火を止め、しっかりと蒸らす時間を取れば完成です。
土鍋を長く愛用するためのコツ
初めて使う場合には、ひび割れや匂い移りを予防し、長く丈夫に使って頂く為に目止めをお勧めします。
方法としては、米の研ぎ汁(片栗粉や小麦粉を水で溶いた物でもOK) をお鍋の8分目まで入れ沸騰させてください。
沸騰後は冷ましてから水を捨て、きれいに洗浄し、しっかりと乾燥させてから使用してもらうのがポイントです。
使用後は食器専用洗剤を使用して、しっかりと水洗いをしてください。
スポンジは研磨剤が入っていない柔らかい食器用のものをご使用ください。
洗浄後はしっかりと乾燥させてから収納してください。
土鍋料理をもっと楽しくするおすすめアイテム
【木製のしゃもじ】
土鍋で炊いたご飯をほぐす際には木製のしゃもじが最適です。
お米を傷めず、ふっくらとしたご飯を保ちます。また、木の手触りが心地よく、土鍋との相性も抜群です。
【お米の計量カップ】
正確な水量を測るために、お米の計量カップが便利です。
適切な水量でふっくらしたご飯が炊けるので、失敗を防ぎます。
【土鍋用の鍋敷き】
土鍋は熱を長時間保持するため、底部が非常に熱くなります。
鍋敷きを使うことで、テーブルやカウンターを保護できます。
デザインにこだわると、食卓がより素敵になります。
【蒸し籠(中敷き)】
ご飯や蒸し料理を保存するのに役立つアイテムです。
耐熱性の容器を選べば、土鍋から直接移しても安心。
食品の鮮度を保ちつつ、衛生的に保存できます。
【蓋付きの保存容器】
土鍋で炊いたご飯をほぐす際には木製のしゃもじが最適です。
お米を傷めず、ふっくらとしたご飯を保ちます。
また、木の手触りが心地よく、土鍋との相性も抜群です。
【布巾】
土鍋使用後の手入れに便利な布巾です。
内外の水分を拭き取ることで手入れがしやすく、おこげや焦げ付きの掃除にも役立ちます。
清潔に保つために常に準備しておくと良いでしょう。
【おひつ】
ご飯をふっくら保つためのアイテムです。
炊いたご飯をおひつに移すことで、冷めても美味しさをキープできます。
木製のおひつは、湿気を調整し、ご飯の香りを引き立てます。
土鍋でのご飯炊きは単なる調理ではなく食材と向き合い、自分の手で美味しさを引き出す時間。
この「ひと手間」が、日々の生活に少しのゆとりと特別な体験をもたらしてくれます。
ぜひこの秋冬に土鍋を取り入れて、体も心も温まる食事の時間をお楽しみください。
オンラインストア取扱商品
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たいせい窯 ごはん鍋3合 2種
使う人にやさしく、ごはんが美味しく炊ける鍋です。おひつとしても使えて、余って冷めたごはんは、鍋ごとレンジで温め直しが出来て、家族みんなで使っても便利なごはん鍋です。*電子レンジは温め直しのみ使用可能
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たいせい窯 ごはん鍋2合 2種
使う人にやさしく、ごはんが美味しく炊ける鍋です。おひつとしても使えて、余って冷めたごはんは、鍋ごとレンジで温め直しが出来て、家族みんなで使っても便利なごはん鍋です。*電子レンジは温め直しのみ使用可能
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たいせい窯 ごはん鍋1合 2種
使う人にやさしく、ごはんが美味しく炊ける鍋です。おひつとしても使えて、余って冷めたごはんは、鍋ごとレンジで温め直しが出来て、家族みんなで使っても便利なごはん鍋です。*電子レンジは温め直しのみ使用可能
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かもしか道具店 ごはんの鍋3合 2種
日高沿岸で採れた三石昆布(通称:日高昆布)は繊維質がやわらかく、煮上がりが早いのが特徴です。出汁は甘さ控えめでさっぱりとした風味。出汁をとった後は、昆布巻きや佃煮などのお料理にお使いいただけます。
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かもしか道具店 ごはんの鍋2合 2種
羽釜のような形のふたが、まるで昔話に出てきそうでレトロ感たっぷり。余ったごはんは鍋ごと電子レンジでチンして炊き立ての味をお楽しみいただけます。
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かもしか道具店 ごはんの鍋1合 2種
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木取手付き土鍋 中 ノーマル
一般的な土鍋は底や角が丸くなっていますが、こちらの土鍋の底はフラットになっているので、炊き込みご飯をはじめとしたご飯料理も作りやすいのが特徴。広い見込みは見た目以上に容量たっぷりですので、2~3人用におすすめ.
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フじイ まさよ 土鍋M 2種
直火にかけられるので、調理してそのまま食卓に出せるのが耐熱鍋の良いところ。保温性も高く熱が持続するので、すぐに冷めないところもポイントです。またシンプルだけれど目が離せない、置いているだけでもおしゃれなフォルム。上から見ても横から見てもどの角度から見ても可愛いく、手作りならではの釉薬のムラや、垂れがより愛らしく感じる、一点モノの土鍋です。